東工大の『数学』2次試験に挑む上で重要なテクニック

こんにちは、受験サポートです。この記事では、東京工業大学の2次試験で最も合否を左右すると言われる『数学』の攻略方法について紹介していきます。




1.東工大の『数学』の基本情報

まず、東工大の基礎知識が全くない人、あるいは試験情報をおさらいしたい人向けに、東工大数学の基本情報について紹介します。もう知っているという方は飛ばしていただいて構いません。


1.1.試験日程は?

東工大の2次試験は2日にわたって行われます。2020年の入試ですと、2/25,26の二日間です。

このうち、数学は1日目の午前(9:30~12:30)に行われます。

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1.2.試験時間は?

試験時間は180分です。これは日本の入試の中でもおそらく最長の時間でしょう。

平成23年までは解答時間が150分だったのですが、以降は180分で統一されています。今後もこの長時間試験は継続されるものと思われます。

1.3.問題数は?

2013~2019年の7年間連続で、大問は5出題されています。ですから、今年も5題である可能性が極めて高いでしょう。

ただし、2012年は解答時間が180分に変わったばかりということもあってか、大問は6でした。一応、6題出てきてもいいように、心構えておくべきでしょう。

1.4.採点方法は?

採点は大問5題の場合、各大問を60点満点として採点されます。合計300点満点で競います。東工大の2次試験が4教科合計で750点であることを考えると、いかに数学が重要科目であるかが分かると思います。率にして全体の40%を占めます。

また、最終的な答えが間違っていても、途中までの回答で部分点が5点刻みで付きます。ですから、完答を目指すだけでなく、点数を拾いに行く姿勢も必要です。


余談ですが、採点は大学の教授陣が行っているようです(採点が大変だと愚痴をこぼしていました(笑))。

1.5.出題範囲は?

出題範囲は、数学1A2A3です。ただし、確率分布と統計的な推測(数学B)は出題されません。ですから、この分野は履修しなくてよいでしょう。

出題範囲はほぼ全範囲ではありますが、頻出の範囲は「微分積分」「極限」「数列」「確率」「整数」「複素数」の6つです。これらの分野を優先して対策しておく必要があるでしょう。




2.東工大の『数学』の特徴


出題傾向
東工大の『数学』はタイプでいうと「解析学的」高い計算力を要します。微分積分一つに2,30分使わせるなんてこともしばしばです。

解析学的、というのは、『ひらめき一つで何とかなってしまう』問題ではなく、ひらめきよりもむしろ、高校時代に習った一般的な解法をどれだけ忠実に応用問題でも再現できるか、という点が問われている、という意味です。


昔は文章の短い大問一つをババンと出して、誘導もなく解かせるというスタンスのものが多かったのですが、近年は(1),(2),(3)などと小問に小分けして、誘導を作っている設問も多く見受けられます。

仮に(2)などで詰まってしまっても、その後の問題を解ける(or部分的に書ける)場合があるので、最後まで問題文をすべて読むのが良いでしょう。

難易度
東大・京大に次ぐ理系の大学という立ち位置にふさわしい、高難易度な問題がしばしば出題されます。普通は高難易度の問題と簡単な問題が混在するはずなのですが、こと東工大に限っては、年度ごとに難易度が乱高下します。

すなわち、本当に難しい年は5題すべて難しく、簡単な年は5題すべて簡単というめちゃくちゃな設定です。これはずっと前からおかしいと問題視されているのですが、一向にこの傾向をやめようとしません。教授陣は本当に高校教育を元に出題しているのかとさえ思います…

具体例を挙げるならば、2016年は5問とも典型問題の簡単な年でした。これではイカンとなったのでしょうか?翌2017年は全体的に高難度の年。2018年は一旦落ち着いたのですが、今年2019年は伝説の第4問を含め、2017年を超えるほど難化しました。

3.東工大数学で活用すべきテクニック集《試験前》

ここからは実際に活用できるテクニックや心構えをお伝えします。まずは試験前編から。

3.1.試験前のトイレは忘れずに!


東工大の試験は数学に限らず、4教科とも長期戦です。試験中に尿意を感じてしまうと、集中したいものも集中できません。

一応、東工大の入試では、試験中のトイレによる退出と、再入室が認められています。ただし、いずれにしろ、トイレタイムの間は答案用紙に回答することはできませんから、タイムロスにつながるのは事実です。

もし万が一時間ギリギリの到着ですぐに試験監督の説明が始まってしまったとしても、堂々と手を挙げてトイレに行きたいという旨を伝えましょう。


3.2.試験前の水分補給も忘れずに!

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トイレは皆さん日頃から気を付けていると思うので正直大丈夫だと思うのですが、意外と忘れがちなのが、水分補給です。他大学の入試は1時間程度ですので水分補給を取らなくても集中しているとすぐに終わってしまい、その重要性に気づきにくいです。

気を付けるべきは、トイレと違って、水分補給は試験中にすることができない、という点です。したくてもできないので、喉が渇きやすい人にとっては問題自体よりも気にかかる課題かもしれません。

試験時間3時間に加えて、試験監督の説明からもう飲むことはできないので、実質、3時間15分くらいは水分断ちを覚悟しなければなりません。


実は、私も超がつくほどの喉が渇く体質でした。私は過去問演習の段階で3時間ギリギリ耐えられるかどうかのレベルだと分かっていましたので、次の方法を取っていました。

その名も、水分口含み作戦です。

あまり上品ではありませんが、私は試験監督の説明が始まる直前に水分を口に含み、飲み込むことなくそのまま口にとどめていました。説明と問題冊子の配布の際はずっと飲み込むことなく、試験開始直後にゴクッと飲んで喉を潤しました。

今思うとめちゃくちゃ格好悪い方法ですが、私と同じ境遇の方がいれば、同じ作戦を取ってみてはいかがでしょうか?

3.3.シャーペンの芯が足りているか確認しよう!


東工大の入試はマークシートでなく完全筆記なので、その分すごい勢いでシャー芯を使ってしまいます。

替え芯を机の上に出していればまだ交換できるのでタイムロスで済みますが、最も怖いのが、替え芯が無くて、これ以上記述できなくなってしまうという状況です。こうなるとどうしようもないです。書かなければ部分点の貰いようもないので、確実に合格から遠ざかってしまいます。

そうならないためにも、絶対に試験前にはシャー芯の残量を確認しておきましょう。




4.東工大数学で活用すべきテクニック集《試験中》

この章では、試験中に活用できる、合格するために私が実際に行ったテクニックを紹介します。

4.1.まず全問題をざっと見よう!

試験が開始したら、まずは問題冊子をパラパラとめくって1問ずつ問題文を読んでみましょう。ここでは本格的に解く必要はありません。

見るべきは問題でどの単元を利用するかあたりをつけること、そして直感的に難易度を想像することです。

「1問目は整数か、文字で置かれてないし簡単そうだな」、「2問目は積分か、絶対値が使われてるし、場合分けしなくちゃな。文章たくさん書かなきゃ」、「3問目は確率漸化式か、条件が複雑で難問そうだ…」

と、こんな感じで各問題ごとにイメージをつかみます。


なぜ、このようなことをすべきなのでしょうか?理由をお答えします。

まず第一に問題数が5題であることを確認するため。万が一問題数が違った場合、1問にかけられる時間が変わってきます。

次に、全体の難易度を把握するため。例年より総じて難しそうならば難問ができなくても差はつきませんから、完答した問題の見直しを重点的に行う必要がありますし、易化しているならば難問にもチャレンジして差をつけたいところです。

そして、どの単元を使うかを先に知っておくことで、自分の得意・不得意に合わせて解く順番を変更できます。基本的には「解きやすそう!」と思った問題から解いていくのがセオリーです。取れる問題からとって、安心感を得た方が、本来の実力を発揮できます。

4.2.解答用紙に中央線を引こう!

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問題にざっと目を通したら、次は解答用紙に目を向けます。

ここで、解答用紙の上から下に「左右が2等分されるように」線を引きます。


なぜこのようなことをするかというと、解答スペースを2倍に増やすためです。

解答は左側半分から埋めていき、一番下まで行ったら右半分に移動します。

元々の解答用紙ですとどうしても数式の余白が出てしまい、判断を誤るとA4の解答用紙に入りきらなくなてしまいます。解答用紙の枠の外に書いた文字は、いくら強調していても採点されることはありません。

このような事態を防ぐために、あらかじめ5題とも解答スペースを2分割しておきましょう。

4.3.一度書いた解答は消さないでおこう!

解答中に「この解答、途中で詰まっちゃうな…」とか「こっちの解法のほうがいいな」ってなることってありますよね。

いつもならそんな時は消しゴムで消して、新しい解法を上から書くかと思います。

しかし、上記の『中央線』を引いていた場合、解答欄にはかなり余裕が生まれます。ですから、途中の解答も消さずに、そのちょっと下から新たな解答を書きましょう。

なぜこんなことをするかというと、新しい解答で解けるとは限らないからです。

つまり、実際には最初の解法の方が答えに近かった、というケースがあるのです。


東工大の数学は全体的に高難易度で重厚です。ですから、完答できなくともできるだけ答案を進めて部分点を確保するのが重要です。

東工大の問題は難しい分、別解もある場合があります。どこまで部分点を与えるかはそれぞれの別解によって当然違ってくる場合もあるでしょう。

複数の解法を並べておけば、「いろいろチャレンジしてみました」というアピールにもなりますし、より完成度の高い方の部分点を採用してくれます。

ただし、採点者が混乱しないよう、解答の上に<解法1>や<解法2>などと書いて、別の解法であることを明記しておくのが望ましいでしょう。


なお、新しい解答ですんなり完答できた場合は消して構いません。あくまで残しておくのは、「こんな考え方もしたんだよ!」とアピールする必要がある=部分点狙いの時だけです。


5.おわりに

いかがでしたか?試験前から試験中まで、一瞬たりとも気を抜けないのが入試だというのがお分かりいただけたでしょうか?

個人的には、「入試はスポーツ」だと思っています。合格するために日頃から体調を整え本番前に準備をし、試合では自分の解答を全力で採点者にアピールする。これが入試だと思います。

ぜひ一発勝負の入試ですから、悔いの残らないように挑んでほしいと思います。





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